作業指示書は製造業務では非常に重要な帳票です。作業指示書の質が低くかったり、共有が徹底されていなかったりすると製造業務がスムーズに進まず、出来上がってくる製品の質にも影響してしまいます。ここでは、作業指示書の概要と電子化するメリット、電子化しない場合のデメリット、作業指示書を電子化できる電子帳票システム導入のメリットなどについて紹介します。
作業指示書は作業の予定や流れ、手順をわかりやすく作業員に伝えるための帳票です。作業をスムーズに進めるため、難しい作業や複雑な作業は詳細に記載することが求められます。
作業指示書は、その質と共有の徹底が非常に重要で、分かりにくかったり肝心な部分が記載されていなかったり、共有されていない作業員がいたりすると、作業がスムーズに進まないばかりか、製品の仕上がりにも影響してしまいます。
作業指示書を電子化するメリットは、情報共有が容易になり、管理も楽になることです。また、作業指示書は製造工程や製品の仕様が変更された場合は、同時に内容が変更されます。電子化していればフォーマットや内容の変更も容易です。
さらに、作業を行う従業員が日本人だけの場合は問題ありませんが、外国人の従業員もいる場合は理解できる言語に翻訳した作業指示書が必要です。このときも電子化していれば、翻訳版の作業指示書もすぐに用意できます。
作業指示書を電子化していない場合のデメリットは情報共有に手間がかかってしまうことです。作業指示書の内容は同じ作業を担当する全従業員に必ず共有しなればならない情報です。漏れがあると作業がスムーズに進まなかったり、ミスが起こってしまったりします。
少人数の場合は紙の作業指示書でもあまり問題ありませんが、人数が多くなると印刷や配布の手間がかかってしまい、情報共有に漏れが発生するリスクがでてきてしまうのです。
また、紙の作業指示書では製造工程が変更された場合は、フォーマットや内容も変わり、全て作り直しになってしまいます。外国人の従業員がいる場合は、理解できる言語に翻訳した作業指示書が必要ですが、紙の作業指示書では翻訳版を用意するのも手間がかかります。
電子帳票システム導入のメリットは、他の書類の作成や仕様変更などへの対応で、広範囲・多人数に情報共有が必要な場合に、作業指示書のみを電子化しただけの場合よりもさらに役立つことです。また、複数の作業内容の変更にも即時対応できるうえ、複数の言語に翻訳した作業指示書を用意することも少ない工数で可能です。
作業指示書は点検票、作業指示書や作業時間報告書、製造指図書などの帳票と一緒に電子化することで、報告書の作成時に役立ったり、作業を円滑に進めることができたり、製造工程の変更時の対応も楽になったりします。作業指示書の電子化や電子帳票システム導入を検討する場合には、点検票、作業指示書や作業時間報告書、製造指図書など電子化も同時に検討してみるのがおすすめです。
※2023年8月をもって販売終了